ABOUT/ STORY  映画『めぐみへの誓い』製作準備室

【概要】

今も苛酷な状況に置かれている実在する人物をモデルに、新たな情報や分析、発想でストーリーを紡ぐにあたり、ナイーブな問題があることも事実です。特にご家族、関係各者の理解と横軸の協力が不可欠です。当企画は[LINKページ]にある関係各所に協力承諾、内諾を得ています。

映画=エンタテインメントである以上、観客を引きつけるドラマ性、ダイナミックなアクションや感情表現が必要です。また言語やイデオロギーを越えて海外での理解・配給も必要と考え、演劇の台本をベースにしつつも、シナリオ作りには不自然さや偏向のなきよう、さらに万全の体制を持って臨みます。

【物語】

綿密な取材に基づくリアルな描写。家族の愛情と正義に立ち向かう人々の織りなす
ダイナミックなドラマ。ひとりの少女〜女性が体験する想像を超える悲劇。

972年ある冬の夜、寒風吹きすさぶ日本海の某海岸に男達が日本に侵入を果たす。
沖合の工作船、東京の秘密のアジト、すでに日本には多数の北朝鮮工作員が活動していた。
そして運命の1977年11月15日夕刻、部活の帰り道で一人の少女が忽然と姿を消した。
横田めぐみさん(13歳)である。バドミントンの道具を入れた赤いスポーツバッグなど、遺留品も
手がかりも残さず、身代金目的の様子もない。大規模な捜索にもかかわらず、警察の捜査は行き詰
まりをみせる。
めぐみは暗くみじめな工作船の船底で目を醒ます。必死に声を上げ、閉ざされた扉をこじ開けようと手を血だらけにするが無駄だった。
20年後、横田家にテレビ局ジャーナリストの姿があった。「めぐみさんは北朝鮮工作員に拉致され、今も北朝鮮の何処かにいるのです」両親の驚きはやがて絶望に変わっていった。

何の罪もない13歳の少女が閉ざされた異国の地に。何のために、なぜ私が。
お父さんお母さんに会いたい。しかしこの国は恐怖政治に支配された独裁国家だった。

1970年代の同じ頃、日本各地で行方不明事件が多発していた。「スパイ防止法のない日本は、俺たちにとって楽な仕事場さ」と工作員が笑う。北朝鮮は日本人を拉致し様々な政治的な道具に利用しようとしていた。横田めぐみは聡明な頭脳ですぐに朝鮮語をマスターする。「朝鮮語を覚えれば日本に帰れる」と騙されていたことを知るとついに反抗の意志を見せ、強制収容所に叩き込まれる。そこはこの世の地獄と言っていい場所であった。精神に異常をきたした日本人同胞や、ささいな言動で処刑されていく北朝鮮の人々、若い女性工作員キム・ヒョンヒの教育係田口八重子(22)の存在・・・。

90年代、日本国内では北朝鮮による拉致被害の全貌が明らかになってきていたが、一般市民の関心はまだ薄い。一部党派や朝鮮総連などでは「拉致被害など存在しない」とまだ主張していた。炎天下の中、署名活動を続ける横田夫妻、支援団体や一般ボランティア。97年、脱北したアン・ミョンジンが突如横田めぐみ目撃情報をもたらし、世論の関心が一気に高まっていった・・・。

2002年、日朝会談の結果「横田めぐみは既に死亡」という発表が。しかしその証拠はあやふやな情報やニセの遺骨のみだった。

現在。北朝鮮をめぐる状勢は激しさを増すばかりで武力衝突の様相すら呈してきた。大国の思惑や政治力学の渦に巻き込まれ、膝を折る被害者家族たち。しかし再び認識を新たにする者も多く一般市民達は次第次第に協力の輪をひろげていた。拉致された人々に向けて発せられている北朝鮮向け日本語短波放送「しおかぜ」に母親早紀江の声が流れる。海を越え、空を越え、その放送に聴き入る者がいた・・・。(物語は抜粋/予定です)

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